インド人のエンジニアとの付き合い方はどうすれば良いのでしょうか?インド人は親日家が多いと言われ、日本での就労意欲も高いですが、日本とは異なる仕事観や文化・風習などがあることに留意すべきです。
そこで今回は、インド人エンジニアの仕事観や日本企業で採用する際に押さえておきたいポイントなどを、日本人との違いにフォーカスして解説します。
Contents
インド人エンジニアの仕事観とは?
まず、インド人エンジニアの特徴として、仕事に対する価値観をご紹介します。
1つの分野に特化したスペシャリストが多い
インドでは、日本のように専門分野以外の業務も担うというケースはほとんどありません。また、初等教育からIT教育に力を入れており、エンジニアなど技術職への就職が多いのが特徴的です。
トップダウンや役職による序列を重んじる
インド人にとっては、ボスが言うことは絶対です。ボスが白と言えば白、黒と言えば黒になります。インドの身分制度であるカースト制度の風習が今も残るため、現代インドでも縦割りの序列社会となっています。
高い給与と福利厚生を重視する
リクルートホールディングスが20代・30代大卒者の入・転職実態について実施した調査によると、インド人は仕事をするうえで、高い賃金と充実した福利厚生を最重要視しています。
日本人のように仕事のやりがいや職場の人間関係を大切にする傾向は、インド人にはありません。ただし彼らは対話力も兼ね備えていることが多く、職場内での対立や問題を起こすことは少ないと言われています。
インド人エンジニアを採用する際に覚えておきたい3つのポイント
インド人エンジニアを採用する場合、能力が高く、1つの分野や技術に特化したハイスペックな人材獲得が期待できますが、日本とインドの価値観の違いに注意して接する必要があります。ここでは、インド人エンジニアを採用する際に覚えておきたい3つのポイントを押さえておきましょう。
プライドが高いため人前で叱らない
インド人はプライドが高く、人前で叱責すると彼らのプライドを傷つけてしまう可能性があります。メンバーの前で叱責する場合は、叱る理由をきちんと説明して本人の了承を得てからにしましょう。
時間の流れが緩やかで時間にルーズに見えがち
インド人はよく、「最大◯分でやります」と言いますが、彼らにとっての「最大◯分」は、◯分以内ではありません。これはインドでは「ベストエフォート(最善の努力)で◯分」を意味し、実際には最低でもその1.5倍以上かかると考えておくべきです。
時間に厳格な日本人からすると、インド人は時間にルーズにも見えますが、彼らならではの時間感覚があることを理解し、それを踏まえたスケジュール設定をおすすめします。仮にインド人エンジニアの担当業務が遅れても、全体のスケジュールへの影響を抑えることが可能です。
個人主義でチームワークや報連相の文化がない
インドでは縦割り社会と個人主義色が強く、横の繋がりに対する意識が希薄です。横同士での情報共有やチームワークという考え方自体があまりありません。
また、上司にマイナスの報告を上げると評価ダウンに繋がると考えているエンジニアが多く、悪い報告を上げないことが多いです。インド企業で評価制度などのノウハウが未確立であることが、原因と言われています。
まとめ
- 専門性の高い業務に割り振るのがベスト!
- 叱り方に注意!
- チームリーダーとは密なコミュニケーションを。
高い技術力を有するインド人エンジニアは、日本企業にとって大きな戦力となるでしょう。ただし日本人とインド人とでは、文化も働き方に対する意識も大きく違います。
インド人は何か1つの分野に長けたスペシャリストですので、業務の割り振りは専門性の高いものだけに絞ると良いでしょう。また、彼らの特徴としてプライドが高い点が挙げられるため、叱るときは場所や叱り方に注意してください。
その他にも、横同士の情報共有の習慣がなかったり、日本人との時間感覚のズレも大きかったりするので、リマインドを欠かさないことがポイントです。
彼らの気質や特性を理解したうえで適切にフォローすれば、高い能力や技術力を最大限活かした活躍が期待できるでしょう。