企業の採用活動の一つに、SNSを使った「ソーシャルリクルーティング」というものがあります。身近に使われているSNSを使って、スピーディかつコストを抑えた採用のことです。使い方次第では、潜在層にもアプローチできるため採用活動を行う手段として有効です。
今回は、ソーシャルリクルーティングのメリットや活用できるSNSについてご紹介しますので、広報活動に役立ててみてください。
Contents
ソーシャルリクルーティングとは?
「ソーシャルリクルーティング」は簡単に言うとSNSを利用した採用活動です。求職者の内面を調査するためにSNSを利用したり、採用活動のプラットフォームとして使われます。
アメリカでは2008年を境に活用され始め、日本でも徐々に知名度が上がり、国内でも採用アカウントを作成して母集団形成や応募者を募る企業が増えています。
SNSで採用を行うメリット4つ
では、実際にSNSを採用活動に取り入れるとどういったメリットがあるのでしょうか。SNSによるメリットを4つまとめたので、参考にしてください。
①求職者をより深く理解できる
書類や面接だけではなく、SNSの投稿やプロフィールから求職者の性格や内面を調査できるため、ミスマッチを防止することに役立ちます。
②低コストで求職者にアプローチできる
SNSは基本的に使用料がかかりません。SNS担当者が投稿する労力は多少かかるものの、人材紹介会社への手数料や求人票の掲載料が発生しないため、実質ゼロ円で運用できます。入社意欲が高いユーザーにアプローチできれば、SNSのダイレクトメッセージから応募してもらえる可能性もあります。
例外として、広告を出した場合には別途「広告料金」が発生しますが、それを加味しても十分リーズナブルな価格での採用活動が実現するでしょう。
③求職者からの情報拡散が期待できる
SNSに登録しているユーザーは、基本的に友人や家族など多くの人とつながっています。このネットワークとユーザー(求職者)の発信力によって、オンライン・オフライン上で情報を拡散(シェアや口コミなど)してもらえる可能性があります。投稿内容を工夫したりコンスタントに投稿したりすることで、人の目に留まるようにしましょう。
④会社の「透明化」でマッチング率が上昇する
SNSで採用活動を行うにあたり、会社の代表や担当者が顔出しでアカウントを作成し運用ている場合は、過去の投稿内容から業務内容や考え方など“会社情報”を把握できるので、求職者にとっては透明性が高い、ということにつながるでしょう。
採用活動に使える主なSNS
採用活動に活用できるSNSを3つ紹介しますので、ソーシャルリクルーティングを行う際には是非取り入れていきましょう。
Facebookは日本国内だけでなく、世界中に多くの利用者がいるSNSです。利用者は30代前後の比較的若い層が多く、実名での登録が推奨されているので求職者に対するリサーチにも役立ちます。名刺代わりとして利用するビジネスマンも多いです。
また、Facebookには各ユーザーのタイムラインに投稿を流せる「Facebook広告」というサービスもあります。費用はかかりますが、一度に多くの求職者へのアプローチできる方法としては非常に有効でしょう。
Twitterは「つぶやく」をコンセプトに、一度に140字までしか入力できない仕様ですが(英語などの言語では280文字まで)、この手軽さがユーザーに受け入れられているため、簡潔な内容でアプローチするには最適です。長文が書けない分、会社HPや採用サイトURLを貼って遷移させる方法もあります。
また、プロモーション(広告)として有料投稿すれば、拡散されていなくても多くのユーザーにアプローチができます。
ビジネスに特化したLinkedInは、まだ日本での知名度は低いですが、ソーシャルリクルーティングに適したSNSです。ユーザーのページは履歴書としてそのまま閲覧でき、他のSNSよりも簡単に求職者とコンタクトが取れるようになっています。
今後、日本で普及し始めた時、いち早く活用するために、概要をチェックしておきましょう。
採用効果が高まるSNSの活用ポイント
では、実際にどのようにSNSを活用すれば採用効果が高まるのでしょうか。
担当者は募集ポジションに近い人間を
SNS運用の担当者には人事ではなく募集ポジション、募集部門の社員を選びましょう。SNSを通じたアプローチでは、リアルタイムで確かな情報が重要視されます。「自分が興味がある分野に触れている社員」からの発言は求職者に高い関心を与えるでしょう。
コンタクトの取り方
SNSのダイレクトメールで求職者とコンタクトしたとしても、強く「採用意欲」を押しだしてはいけません。日本人の気質的に押されると引いてしまう可能性があるので、「こちらは歓迎します、興味があればぜひ」という柔らかい態度を取ってください。
反対に、外国人の場合は時間がかかりがちな日本の選考フローに慣れていないため、すぐ選考に必要な書類(データ)を送付してもらったり、面談の日程を組めるようにしたほうが効果的です。
返事は素早く行う
インターネットを通した生身の人間同士の対話です。受けた質問にはなるべく早く回答し、定期的に話題になる投稿を続けることを忘れないようにして、自社のアカウントを新鮮に保ちましょう。
まとめ
世の中には積極的に自社の採用へ関心を示してくれる求職者だけでは無く、内心で興味を持っていてもなかなか行動に表さない求職者も多くいます。SNSはそういった潜在的求職者とコミュニケーションがとれる、採用活動の大きな武器となるでしょう。
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