外国人エンジニアを採用すると必ずといっていいほど必要になるビザの申請。今後の人材確保のために外国人エンジニアの採用に乗り出したいものの、実際にどのように申請すればわからないといった声をよく耳にします。
そこで今回は、実際にあったビザの申請手続きの流れや、企業・内定を受けた外国人(以降、申請者で統一)それぞれが揃えなければならない申請書類をご紹介します。
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ケーススタディ|外国人採用のためのビザの申請フローがわからない
外国人採用にあたってのビザの申請フローは、踏むべき手順が多く、それぞれのフェーズで必要な書類もさまざま。事務的な説明だけでは、具体的なビザ申請フローの全体図がつかめないという方も多いでしょう。
そこで、実際にプレイネクストラボに寄せられた相談を具体事例として取り上げながら、わかりやすくビザ取得のフローを解説していきます。
実際のご担当者様のお悩み
まずは実際のご相談内容を見てみましょう。
人事部 某Webツール開発会社
初めて海外から人材採用をすることになり、既に内定も出している状況です。しかし、いざビザ取得という段階で申請方法を調べてみたものの、申請フローが内定者の状況に応じて変わるようで、どういう風に進めればいいのかわかりません。必要書類も数が多く、内定者に揃えてもらうものか、こちらで用意すべきものなのかの判断がつかず、困っています。
このようなケースは非常に多くなっています。海外からの採用の場合、ビザ取得のために必要な書類は、現地の申請者とやり取りしながら揃えなければなりません。また、手続きにおいても先に在留資格認定証明書を取得する必要があるなど、そのフローは非常に複雑なため、初めてのご担当者様が困惑してしまうのも無理はありません。
ここからは、ビザ取得のための手続きを必要書類と申請フローに分けて解説していきます。
申請者・採用する企業が用意するもの
まずは在留資格認定証明書を取得するために必要な書類から見ていきましょう。弊社でビザ取得のサポートを行ったグエン・テ・フンさん(仮名)の事例と照らし合わせて解説します。グエン・テ・フンさんはビザ申請時はベトナムに住んでいるケースです。
申請者|ベトナム グエン・テ・フン(仮名)さんのケース
当時のグエン・テ・フン(仮名)さんの状況は下記の通りです。
- 国籍:
- ベトナム
- 状況:
- ベトナムで約3年の開発経験を持つエンジニア。日本での就業を希望しており、スカイプ面談を通じて日本企業から内定を獲得。就労ビザの申請は初めての経験。
申請者が用意するもの
申請者に用意してもらう書類は、下記のとおりです。
- 在留資格取得許可申請書(申請人記入用)
- 大学の卒業証明書の原本(日本語訳又は英訳を含む)
- 証明写真1枚(縦4㎝×縦3㎝)
- パスポートのコピー(写りが鮮明なもの)※日本への入出国がある部分のページも含む
- 日本語能力試験の検定証のコピー(ある場合のみ)
- 「情報処理技術」に関する試験又は資格の合格証書又は資格証書のコピー(ある場合のみ)※日本語訳又は英訳が必要
- 履歴書・職務経歴書(日本語訳)
採用する企業側が用意するもの
企業側で用意する必要がある書類は、下記の通りです。
- 在留資格取得許可申請書(企業記入用)
- 前年分の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表(受付印のあるものの写し)
- 直近年度の決算書、貸借対照表、損益計算書のコピー
- 会社案内書
- 在籍証明書(申請に行く人のもの)
- 会社の登記事項証明書のコピー(発行日から3ヶ月以内のもの)
- 雇用契約書または採用内定通知書のコピー
- 返信用封筒
書類に漏れがあると、在留資格認定が取得できなくなるケースが多くなっていますので、注意が必要になります。なお、在留資格認定証明書交付申請は、以下の人物が行うことができます。
- ビザ取得者本人
- 法的代理人
- 入管から申請取次承認を受けている弁護士・行政書士
外国人を雇用する企業は法的代理人に該当するため、申請者の代理として在留資格認定証明書交付申請を行うのが一般的です。
ベトナム グエン・テ・フンさん(仮名)さんの場合のビザ申請手続きのフロー
必要書類に続いて、ビザ申請のフローを見ていきましょう。一つ一つ順を追って、具体的に紹介します。
- 申請者の必要書類を日本に送ってもらう。
- 企業側が準備した資料と、申請者の書類を入国管理局に持参し、在留資格認定証明書の申請を行う ※認定まで1~3か月程度かかります。
- 許可がおりると、企業に在留資格取得許可証明書(以降、CoE)が届くので、グエン・テ・フンさんに送る。
- グエン・テ・フンさんは下記の3点を持ち、現地の日本大使館にてビザ申請手続きを行う。
- パスポート
- 申請書(4.5cm x 4.5cmの証明写真付)
- CoE(原本およびコピー各1点ずつ)
- 5営業日程度でビザが発給される。
- 日本入国時に、空港にてパスポート、ビザを提示し、CoEを提出。パスポートに上陸許可の証印を受けるとともに、日本に中長期在留する外国人に対して交付される在留カードの交付を受ける。
まとめ:必要書類と申請フローを確認し、計画的なビザ申請手続きを
国外から人材採用を行う際のビザ取得申請は、不慣れなご担当者様には難しく感じられる点も多いでしょう。CoE認定までの日数を計算に入れていなかったり、必要書類に不備があったりして採用スケジュールが遅れてしまうケースがありました。
スムーズな採用のため、ビザ取得の際には、ぜひこの記事を参考にしてください。また、良質な外国人エンジニア採用のサポートをご希望でしたら、ぜひプレイネクストラボまでご相談ください。