外国人の採用を検討するにあたり、書類の準備や手続きの方法など、人事部の負担が大きくなってしまうイメージはありませんか?実は政府の後押しによって外国人採用は一般的なものになりつつあるのです。外国人の採用は、ポイントさえ押さえてしまえば、決して難しいものではありません。
そこで今回は、採用から就労ビザ取得、就業までに必要な書類について、詳しく解説していきます。きたる労働人口問題に備えて、事前に準備・検討しておきましょう。
Contents
求職者のことを知るための書類
まずは求職者がどの様な人物なのかを知るため、学歴と職歴を知るための書類が必要になります。採用の判断基準となるのはもちろん、採用後にビザが下りるかどうかにも関わってくる重要な書類なので、必ず確認するようにしましょう。
学歴は「卒業証明書」「成績証明書」で確認する
外国人が卒業した大学や専門学校での専攻内容と、採用後に担当する職種に乖離があると、就労ビザが取得できないケースがあります。また、そもそも大学を出ていない場合には、どれだけ能力が高くても就労ビザ取得が難しくなるので、必ず「卒業証明書」や「成績証明書」で学歴を確認しましょう。
職歴で「過去の勤務先」や「在職証明書」を確認
採用後に任せる業務内容と求職者のスキルが一致していることを確認するためには、職歴の確認も重要。採用する職種において一定以上の実務経験が無いとビザが下りないケースが多いので、「過去の勤務先」や「在職証明書」で、これまでにどの様なキャリアを積んできたのかを確認しましょう。
外国人が在留資格を得るために必要な書類
在留資格を得るためには就労ビザが必要ですが、就労ビザ申請に必要な書類は、国外からの採用か国内からの採用かによって異なります。
在留資格認定証明書の交付申請に必要な書類
国外に住む外国人を採用する場合には在留資格認定証明書が必要ですので、以下の主な書類を準備しましょう。
申込者
- 在留資格認定証明書交付申請書
- 就労予定の外国人本人の証明写真(縦4センチ×横3センチ)
- パスポートのコピー
- 大学等の卒業証明書(原本)
- 申請理由書
- 履歴書
- 大学等の成績証明書
- 資格を証する書類
企業の担当者
- 前年分の従業員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表のコピー(受付印のあるもの)
- 履歴事項全部証明書
- 直近年度の決算書、貸借対照表、損益計算書のコピー
- 会社案内
- 会社定款のコピー
- 会社の登記事項証明書
- 雇用理由書
- 雇用契約書/採用通知書のコピー
- 返信用封筒
※ご紹介した書類は、取得予定のビザによって変わります。
上記の書類を揃え、企業側が日本の入局管理局に申請し、在留資格認定証明書が発行されたら、就労予定の外国人に送付します。その後、採用予定の外国人自ら現地の大使館や領事館に申請を行うことで、ビザが発行されます。
また外国に重要書類を送付する場合、配送状況を追跡できるサービスがありますので、そういったサービスを利用して書類が届いたかどうかを確認することをオススメします。
就労資格証明書の交付申請に必要な書類
国内での転職もしくは日本の大学から採用する場合は就労資格証明書が必要ですので、以下の書類を準備しましょう。
申込者
- 就労資格証明書交付申請書
- 在留カード
- パスポート
- 前職の退職証明書・源泉徴収票
- 履歴書
- 大学等の成績証明書
- 資格を証する書類
企業の担当者
- 会社案内やパンフレット等
- 履歴事項全部証明書
- 会社の登記事項証明書
- 直近年度の貸借対照表、損益計算書のコピー
- 雇用契約書/辞令・給与辞令/採用通知書のコピー
- 採用理由書
※ご紹介した書類は、取得予定のビザによって変わります。
上記の書類を揃え、採用予定の外国人が自ら国内の入国管理局へ申請を行うことで、ビザが発行されます。
人事担当者が忘れがちな提出書類
採用が済んだ後も提出すべき書類があります。最も大変な在留資格に関する手続きの後でつい忘れがちですが、きちんと確認しておきましょう。
外国人雇用状況届出書
外国人を採用した場合、外国人雇用状況をハローワークに届け出ることが義務付けられています。届け出方式や書式は、採用する外国人の雇用保険加入状況などによって変わります。厚生労働省のHPから、わかりやすい案内とともに届出のダウンロードができるので、確認してみてください。
外国人本人が提出しなければならない各種書類のサポート
採用後に会社で提出が義務付けられているのはハローワークへの届出のみですが、勤務先の所在地変更や人事異動に伴う転籍の届出など、外国人本人は様々な書類を提出しなければなりません。
本人任せにして提出を怠ると、最悪の場合、就労ビザ取り消しなどの処分になる可能性もあるため会社にとっても不利益につながります。分かりづらいものも多いので、会社でしっかりとサポートしてあげるものいいかもしれません。
まとめ:必要な書類を揃えて採用準備を進めよう
外国人を採用する場合には、そのケースによって準備する書類も異なります。また、手続きに時間がかかることもあり計画性も必要ですが、慣れてしまえば難しい事ではありません。念のため都度確認し、書類の不備がないよう気を付けましょう。迷った際には、必要書類の一覧を参考にしてみてください。
▼タレントハブでは外国人・エンジニア採用を支援しています。
▼こちらのコラムもよく読まれています【人事・採用担当者様向け】