近年増加傾向にある外国人採用ですが、採用手段や基準、入社後のフォローなどノウハウ不足や判断に悩んでいる人事担当者はいないでしょうか。本記事では外国人採用に積極的な企業の取組みを4社紹介します。どのような環境で採用活動や入社後のフォローが行われているのか、ぜひ参考にしてください。
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①アセントロボテックス株式会社
アセントロボテックスはAIによる完全自動運転の確立および産業用ロボットに向けソフトウェアの開発を行うベンチャー企業です。ベンチャー企業ながらAIによる完全自動運転を目指して、世界中から優秀なエンジニアを募集しています。
現在、エンジニア35人のうち日本人は1人だけです。HPをほぼ英字にすることで外国人にフォーカスして募集を行なっており、高い技術の人材枠に応募してくる月約500人の3分の2が外国人という成果を得ています。
②全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会(全旅連)
現在ホテル・旅館業では深刻な人手不足に陥っています。観光庁の調査によると宿泊施設での外国人労働者は合計約3万8千人(インバウンド拡大の影響もある)ですが、2030年までには約8万5千人が必要になると推測されています。
ただし、現在の在留資格では業務に制限があるため、新たな在留資格「特定技能」の創設に向けて政府に働きかけおり、政府は法改正で受け入れ業種に宿泊業を選定する意向です。
今後はベトナム人を積極的に受け入れ
全旅連では深刻な人手不足解消の打開策として、ベトナム人を積極的に採用するプロジェクトを推進。ベトナム人を選んだ理由として親日家で勤勉であり、知識レベルが高いことなどを挙げています。
全旅連はベトナムの観光総局などと連携して、指導監督する国際人材支援機関(仮称)を創設し、ハノイ大学と連携のための覚書を調印しています。今後はホーチミン市国家大学人文社会大学をはじめとする複数の大学との協定を予定しており、今後の宿泊業を支える人材の確保と宿泊業側のスキーム構築を進めています。
③株式会社オンデーズ
メガネ・サングラスの製造販売をしているオンデーズでは早い段階からダイバーシティー経営となる体制を整え、すでに接客やエンジニアなど業種を問わず70人の外国人が働いています。
オンデーズでは、将来人手不足になることを予測して他社に先駆けて2011年頃から外国人の採用を始めました。
眼鏡には医療器具の側面があるので、求められる日本語のレベルと接客意識は高いですが、採用基準は日本人と変わりません。それでもオンデーズが多くの外国人を採用できるのは、外国人に馴染みがない長期的な選考プロセスではなく、シンプルかつスピーディーな選考に変更した点。また、外国人を受け入れるための環境づくりやここ数年で蓄積された外国人採用のノウハウがあるからと考えられます。
④株式会社メルカリ
直近の採用状況について
「海外で成功するグローバル企業を目指す。日本語を話すことができなくても、英語ができればどんどん雇っていく」
という山田進太郎会長の方針で、2018年10月1日に入社したエンジニア50人のうち44人の外国人を採用しました。
外国人エンジニアのうちインド工科大学(IIT)卒のインド人を32人と最も多く採用しています。
これは株式会社メルカリが現地インドで行った、エンジニアの技術力を競う大会・「ハッカソン」が大きく影響しました。メルカリの知名度は現地ではゼロだったものの「イベントを通してメルカリに興味を持った」という学生が多く、インド最高峰のIITの学生を大量採用することができたようです。
社内でのサポート体制
日本語を話せない外国人を受け入れる体制も万全です。
メルカリでは28カ国から集まってきた外国人が働いており、彼らの業務をサポートするチーム「GOT(Global Operations Team)」があります。
GOTの主な業務は、ミーティング時の通訳、社内資料の翻訳、日本人社員を交えたランチ会の開催などです。外国人が社内に馴染めるようサポートをしています。
まとめ
優秀なエンジニアや接客を中心に外国人採用に積極的な企業は紹介した企業以外にも多くあります。
日本語が話せない社員を採用する時には、通訳ができるセクレタリーを入れるなどの工夫をして、外国人採用を検討してみてはいかがでしょうか。
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