今まで採用市場では新卒採用と中途採用が活発になる時期が異なっていました。しかし、昨今では新卒一括採用から通年採用へ切り替えている企業が増えており、新卒採用が活発な時期が変わってきています。また、留学生や外国人の採用が活発化してきているため新卒採用、中途採用とは別に採用時期が活発化する時期が出てきました。本記事では、今後採用活動において把握しておきたい採用の活発な時期や採用市場のニーズについてご紹介します。
なぜ新卒と中途で採用時期が違うのか
採用市場を把握しておかなければ母集団形成だけではなく、求める人材の確保につながりません。
新卒採用、中途採用、外国人採用で採用市場が異なるためそれぞれの市場の特性と活発化する時期を把握しておきます。
- 新卒採用…経団連の就活指針により経団連加盟企業の就職広報開始日や選考日が変わるので注意しなければなりません。
- 中途採用…応募者が多くなる時期や他社の募集が増える時期がある程度決まっているため、その時期を見計らって募集を出す必要があります。
- 外国人採用…どの国の人材を獲得するのかにより、学校の卒業月が変わるので念入りに調査したうえで募集をかけなければ採用が難しくなります。
採用手法としてインターネットが普及してから、採用市場がめまぐるしく変化していることから常に最新の情報を入手できるようにしておきましょう。
新卒採用の場合
新卒の時期は経団連の就活指針によりスケジュールがある程度決まっています。
▼経団連加盟企業の就職活動スケジュール
※2020年4月入社の場合
①2018年夏~2019年3月頃まで…インターンシップ参加
②3月1から…リクナビがオープンして就職活動開始
③2019年10月1日…内定式
④2020年3月までには内定
②以降に企業が説明会やエントリーの受付や会社説明会が始まり4月から選考が開始されるため、早い企業は6月に初旬に内々定が出ます。一方で経団連に加入していない企業や外資系企業、通年採用を導入している企業は上記のスケジュールに関係なく募集と選考を行なっています。
今後、優秀な人材を獲得したい企業は通年採用を次々導入していくことが予想されるため、経団連加盟企業のスケジュールは形骸化される可能性があります。
中途採用の場合
中途採用はポジションが空いた時に欲しい人材を採用する通年採用ですが、応募希望者が増える時期(企業の求人が増える時期)が年間を通じて2回あります。
▼中途採用が活発になる時期
①9月、10月…上期、下期の切り替えの企業が多い
②3月、4月 …新年度に向けて切り替わる時期
①は上期の流れを受けて事業計画の見直しと新入社員の欠員募集がかかる時期で、10月入社を目標に募集をかけています。10月は海外の大学を卒業した人を受け入れる時期であるため、一緒に研修を受けて活躍してもらおうという企業内の事情があります。
②は3月決算を終えて心機一転新しい企業に行きたい人や、内定辞退が出て欠員募集を行ない4月 にまとめて研修を行なうために募集をかけています。このように、期の変わり目や新年度に入る前に転職活動が活発になる傾向があります。
外国人採用の場合はどうか
外国人採用で気をつけたいのは採用する応募者の出身国によって就職活動をするタイミングが異なることです。
▼アジア圏の卒業時期
- ベトナム…1月、3月、6月、3回に 分かれているが卒業時期がずれることがある
- 中国・台湾…7月卒業
- 韓国…2月
ただし、アジア圏は旧正月に一度帰国してしまうことがあるため余裕を持った採用活動を行ないましょう。
また、アメリカ、カナダ、イギリス、フランス、ロシアは7月卒業です。各国に拠点を持っている企業ではすでに現地採用を積極的に行なっています。ちなみに日本にある日本語学校は四半期毎の3月、6月、9月、12月に卒業する機会があり、海外にある日本語学校の卒業サイクルとは異なるため、日本語を話せる人を希望する時は現地の日本語学校の卒業時期を調べておきましょう。
まとめ
外国人の採用にも力を入れたい場合は、海外の学校卒業時期や就職活動のサイクルをよく調査しましょう。また、採用を決めた後のビザの取得や衣食住の確保にかかる時間を考慮したうえで内定者フォローを行なうことも必要です。
現在は日本人の新卒・中途だけではなく、優秀な外国人人材の争奪戦も起きています。内定後の手続きが遅くて他社に獲られてしまう、手続きミスで内定辞退されることがないように、内定後の手続きや準備も採用計画と採用スケジュールに入れておくと、直前になって手続きでバタバタすることがなくなります。
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