働き手不足解消のためにベトナム人を採用しようと考えている経営者や、人事担当のみなさん。ここでは、ベトナム人の性格や仕事観、仕事上で上手に付き合うコツをご紹介しますので、採用前にベトナム人の性格などを理解してトラブルを回避しましょう。
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日本人とベトナム人の仕事文化の違い
まず、日本人とベトナム人の仕事文化の違いを理解しておきましょう
個人で仕事をする人が多く副業願望が高め
ベトナム人には「収入は高ければ高い方がいい」という価値観があります。そのため、本業の他に趣味や特技を生かしたパラレルキャリアや副業をすることが「当たり前」という風潮があります。
御社が副業禁止の場合は全業種・全職種禁止なのか、同業他社のみ禁止しているのか、パラレルキャリアも禁止なのかも含めて詳細に説明をしましょう。
仕事よりも家族を優先することが多い
ベトナム人は家族を第一に考えて生活をしています。そのため、仕事だから「子供の運動会に行かない」といった考え方はしません。また、ベトナムの会社では社員の誰かが誕生日だと会社でお祝いをします。
当然「自分の誕生日に残業する」ということはありません。なお、ベトナム人が大切にしているのは家族や自分の誕生日だけではありません。他にも旧正月(2月)は1週間の正月休み、キリスト教徒の人は誕生祭、クリスマスなど仕事よりも優先する日があるので配慮が必要です。
日本人と比べると時間を守らないことも……
日本人は時間に正確な人種で有名ですが、それは幼い頃から「5分前集合」を教育されているからです。しかし、ベトナム人に限らず外国人に「時間厳守が常識」は通用しません。待ち合わせをする時は待ち合わせ時間を早めに設定して伝えましょう。一方で、ベトナム人は真面目な性格の人が多いので納期は守ってくれます。
仕事を頼む時に「7月20日の14時に使いたいから、7月19日の朝までに提出してください」と、時間を指定すれば残業や休日返上をしてでも仕上げてくれます。
ベトナム人と円滑なビジネス関係を築くコツ
ベトナム人と円滑な関係を築くコツは、自分から積極的に声をかけることです。まず、挨拶をすることから始めましょう。
過度な上から目線には注意する
ベトナム人はプライドが高い人が多い傾向にあります。仕事上の上司・部下の関係は許容範囲ですが、それが勤務時間外まで続くのは嫌がります。また、他の人がいるところで叱る・ミスを指摘する、身内の不幸を話すのもいけません。
叱責や注意、不幸があった時は1対1でさらっと注意し、不幸があった時は「力になれることがあったら言ってね」と味方であることを伝えましょう。
何をするべきか明確に説明する
ベトナム人は自分で自分ができることを見定めて仕事に取り組みますが、それ以外の仕事は自分がやらなければいけない理由がないと取り組みません。なぜなら、ベトナムは契約社会のため契約書に記載している以外の仕事はしないからです。仕事をお願いする時は、何をするべきで、なぜそれをするべきなのかを分かりやすく説明しましょう。
適度に褒めて自尊心を高める
真面目なベトナム人は自分の能力を認められると、やる気が出ます。褒める時は叱る時とは反対に、大勢の前で褒めましょう。ベトナム人と円滑なビジネス関係を築くコツは、コミュニケーションを積極的に取ることです。ベトナム人は、お酒の席が好きな人が多く日本の歌謡曲がポピュラーなので、お酒やカラオケ、家族の話をするのがオススメです。
まとめ:ベトナム人の特徴をとらえて円滑に交流しよう
今回ご紹介したベトナム人の特徴は次の通りです。
- 仕事よりも家族を優先して残業や休日出勤はしない。しかし、納期を守るために残業や休日返上をしてくれる真面目な性格。
- 収入は高ければ高い方がいい、という価値観を持っているので副業をしたい人が多い。
- 注意する時は1対1で、褒める時はみんなの前で褒める。
日本人と共通する部分も多いですが、収入面やコミュニケーションの部分は大きく異なるように思います。柔軟に対応して円滑な信頼関係を築いていきましょう。