韓国人エンジニアを採用したい日本企業や、日本で働きたい韓国人が増えています。韓国政府も自国の若者の日本への就職を後押ししており、2017年の韓国の若者の日本での就職者数は2万人を突破しました。
では、海を挟んだ隣国である韓国の人達の仕事に対する考え方は、日本人のそれとはどの程度異なるのでしょうか。今回は採用担当者が知っておきたい韓国人エンジニアの仕事観や、韓国人の優秀さを測るポイントなどを解説します。
Contents
韓国人エンジニアの仕事観とは?
韓国人エンジニアと日本人との違いを把握するうえで、まずは彼らの仕事に対する考え方を押さえておきましょう。
学歴至上主義と一流企業志向の競争社会で育つ
韓国は世界的にもトップクラスの競争社会です。一流大学に進んだ高学歴の若者の中でも、ほんの一握りしか国内の有名企業に就職することができません。
転職の際も、大企業での実績や役職がある方が有利と言われているため、韓国人は競争に勝ち抜くためには長時間労働も厭いません。長時間の残業に対する抵抗感がないという点については、日本人と働き方が似ていると言っても良いでしょう。
年功序列制への理解がある
韓国は儒教思想が今も根強く残り、年上の人に対する礼儀を重んじる文化があります。そのため、韓国人は日本の年功序列制に理解を示してくれることが多いです。
ただし、日本では年齢よりも役職が重んじられるのに対して、韓国ではあくまでも年齢を基準とした序列社会ですので、年功序列制を完全に理解してくれるとも限りません。
感情表現が豊かで自己主張も強い
韓国人は感情をストレートに表現するため、喜怒哀楽が激しいと思われることが多いです。彼らの感情表現は個性の主張であり、自分の成果や努力を周囲にアピールするために、リアクションが大げさになることもあります。
また、自己主張が強くて意見もはっきり言います。周囲との協調を優先して自分の感情や意見を抑える傾向のある日本人にとっては、我が強いという印象を受けることもあるでしょう。
韓国人エンジニアを採用する際に覚えておきたい優秀なポイント!
韓国人エンジニアがどのような点で優れているかを、まとめてみました。
IT先進国で人材育成にも力を入れている
韓国政府は1990年代後半からブロードバンド回線と国民へのパソコンの普及を推進した結果、国民のITリテラシーは高い水準を誇ります。教育の情報化にも取り組んでおり、人材育成でも日本を圧倒的にリードして優秀なエンジニアを輩出しているのです。
高い日本語力を有する人材が多い
韓国では高校から第二外国語の習得が始まり、日本語と中国語が人気を二分している状況です。また、就職を見越して大学入学後も日本語力の研鑽に勤しむ学生が多く、授業で使われる教材レベル以上に日本語が流暢な学生も多いと言われています。
とにかく意思決定が早い
韓国人にはせっかちな性格が多いと言われています。彼らは何事もスピーディーに考え動くため、決断も素早く行えます。常に変革を求められるIT業界やベンチャー企業にとっては、韓国人の意思決定の早さや変化への対応力が役立つことも多いでしょう。
まとめ
- 即時決断のフットワークの軽い会社にピッタリ!
- 日本語が流暢なエンジニアが多く、言葉の壁が低い
- 意見をしっかり聞いてあげることが大事
韓国人は日本の年功序列制や残業文化に対する理解があり、日本独特の働き方にも理解を示してくれることが多いです。また、韓国では日本語教育や大学でのIT専攻なども盛んで、日本語が流暢で優秀なエンジニアの獲得も見込めます。
ただし、韓国人の気質は日本人と異なる部分も多く、和を重んじる日本の組織風土で彼らが孤立する可能性も十分有り得ます。採用時には日本と韓国の労働環境や働き方の違いなどを説明して、何かあったときは彼らの意見をしっかり聞いてあげましょう。